定年女子活

いよいよ夢見た定年がすぐそこに。

美しいひと 高峰秀子

還暦(もう過ぎた)と定年(これから)の自分へのお祝い、何にしようかなと考えているうちに、パールがいいなあと思い始めました。

ちょうど西武百貨店の九州物産展でパールを見る機会があり、大いに心奪われたのですが、
待てよ、ここはやはりミキモトパールを拝んでから決めよう、ということで、銀座4丁目のミキモト本店さんに行ってきました。


もうすぐ産休に入るという店員さんに、パールについてあれこれ教えていただき、実際に着けてもみて、改めてパールの美しさにうっとり。
一所懸命に身を太らせようとする、貝のいじらしさも感じました。
珠の色味も、当初考えていたピンク寄りのものより、黄味が強い方が肌に馴染むかなあ、もうちょっと考えてまた来ますね、と挨拶したところ、7階で高峰秀子さんの展示をしているのでぜひどうぞ、と言われ、立ち寄りました。


お恥ずかしい話、高峰秀子さんと高峰三枝子さんを混同しているぐらい、よく知らなかったのです。
フルムーンのかた? と一瞬思ってしまった。
が、7階の展示を見ているうちに、ぐいぐいと引き込まれました。

名エッセイストとして賞まで獲られたそうですが、子役としてデビューしたために読み書きがほとんどできず、ほぼ独学で一文字一文字覚えたとか。
潔く、ユーモアのにじむ男前の文章で、めちゃめちゃ名文です。
飾られている愛用の品々にも、審美眼の高さを感じます。

気づけば夢中になって、広げてある原稿を読み、写真を眺めていたのでした。
何よりも、人に対する距離と夫の松山善三に対する愛について考えさせられました。


というわけで今、ちくま文庫の『高峰秀子のベストエッセイ』を読んでいます。
美しいひとに出会ってしまった。

映画も観てみよう。
当分は楽しめそうです。

ダブルインカム・ワンウォレット つづき

昨晩は、ピアノ仲間と打ち上げで、イタリアン・レストランに行きました。
エミリオ=ロマーニャ州の料理を、日本ナイズしないで出してくれます。
ウイキョウのサラダ、牛スネ肉のランブルスコ煮など、すべて素晴らしかった。
話も弾んで楽しかったです。
ようやくコロナが明けた感じですね。


昨日の続き、家計モンダイについて。
「サラリーマンがお金を貯めるなら、まずは先取り貯金だよ」
という母の教えを守り、入社とともに財形貯蓄を始めました。
最初は給料も少なかったので、月5000円ぐらいだったかな。
1年貯めて6万年。ボーナスで10万円加算。
なのですが、しょっちゅう取り崩していた記憶があります。
ただ、この財形貯蓄で「格別に意識せずにお金が貯まっていく」ということの楽さ、愉しさを覚えました。


その後、結婚した当初は夫婦別のお財布だったのですが、
子どもができたのを機に、おこづかい制にしてもらいました。
かかくま夫は、自分のおこづかい分を抜いて、残りを共同口座に振り込む形です。
共同口座の名義は私だったので、私がほとんど管理していました。


この方法の利点は、言うまでもなく貯金が貯まりやすいこと。
互いに「家の運営を共同でやっている」という意識を持ちやすいこと。


欠点は、「別財布ならもっと自由に使えるのに」という気持ちがどこかにあること。
管理している側は、「私ばっかり家計を気にしていて疲れる」という気持ちになること。


それで役割を三ヶ月だけ交代してみたら、かかくま夫は見事に大赤字を出して、
やはりかかくまが管理することになったのでした。


家計にほぼ携わらないかかくま夫が、しょっちゅう「パーっと旅行にでも行こうよ!」とか
能天気な提案をしてくるたび、かかくまはキーっ! となっていたような気がします 笑


んで、かかくまは雨が降っても槍が降っても、財形貯蓄+定期預金(先取り)に励みました。
住宅ローンや子どもたちの学費の負担が重くて、ほとんど貯金できなかった時期もありますが、こまめに貯金額を見直して、家計を膨張させないようにしていました。
使えるお金がふくらんでしまうと、その意識を戻すのはたいへんですから。


三年前のある日、かかくま夫がうーんと悩んでいました。
かかくま夫の定年は65歳なのですが、60歳から早期退職ができ、退職金も多少上乗せがあると言うのです。
え。
私が定年するまではいっしょに働くって言ったやん。
私はかかくま夫よりひとつ年下です。


そこで初めて、老後についてしっかり向き合うことになりました。
相談すべきはプロ。
ネットで経験豊富、親切そうなFPさんを探して、コロナ禍だったこともあり、モバイル相談をしました。
5万円かかりましたが、ものすごく詳細な老後資金のシミュレーションをしてくださり、
何よりも自分たちの資金の総ざらいができて、良い経験でした。
その折に作ってもらったエクセル表は、かかくま夫婦のお守りです。


結果、年にこれぐらいの出費でいけば、かかくま夫もかかくまも60で卒業してよし、と。
FPさんのその言葉を聞いて、かかくま夫のはかりが、カタン、と60歳退職に傾いたのが、横にいてよくわかりました。


夫婦別々のお財布で、二度とない現役生活をフルエンジョイするのもありだと思います。
でも、財布をほぼ一つにしたおかげで、選択肢が増えてよかったなと、今のところは思っています。

ダブルインカム・ワンウォレット

女のかたが長年お勤めした会社を辞めるときって、どんな感じかなあといろいろ検索したけど、あんまり見つかりませんでした。


なので、備忘録をかねて、何より心の整理のために、ブログを始めようと思います。


再雇用も勧められたし、考えてみたんだけれど
かかくまは終盤、息切れしていました。


企画会議でも、出てくる固有名詞がわからない。
それ誰? それ何? が多くなってしんどかったです。
職場は20代、30代の若者がほとんどで、リーダーは40代。
自分の息子より若い人と走るのって、体力的にもきついね(泣)
配置転換を希望したけど叶わなかったので
後方支援に回った気持ちで5年ほど。もうやりつくしたと感じました。


かかくまはずっと共働きで、家計も管理していました。
今どきは、夫婦別財布というのが主流らしいですが、
やはり早く蓄財する王道は、
ダブルインカム・ワンウォレット
だと思います。


そのあたりはまた、別の機会にまとめようと思います。